オーディオエフェクトをVEP 7にルーティングする(Cubase 10 Proの場合)
Vienna Ensemble Pro 7(VEP)を購入したので個人的に必要な設定方法を覚え書き。
VEP側でプラグイン音源を立ち上げ、DAW側と連携させるのは簡単。しかし、VEPにオーディオエフェクトを立ち上げて、DAW側のオーディオトラックからアサインするのはちょっとルーティング設定がややこしい。
基本はオーディオトラックに「Vienna Ensemble Pro Audio Input」をインサートすればいいのだが、それだけではVEP側に音声をインプットすることしかできない。VEP側から返ってくるオーディオは、インストゥルメントトラックで立ち上げる「Vienna Ensemble Pro」プラグインで受け取らないとだめだからだ。そのため、以下のようなルーティング設定をしておく必要がある。
1)VEP Serverを起動
2)VEP Serverの画面左上にある「+」からインスタンス作成
3)インスタンス名をわかりやすいものに変更する
4)Master Busにインプット(IN1/IN2など)を割り当てる
5)Master BusのFXスロットにエフェクトプラグインを適用
6)DAW(Cubase 10 Pro)を起動してプロジェクトを開く
※上記のプロジェクトはオーディオトラックが1つだけある状態
7)VSTiの追加で「Vienna Ensemble Pro」のインストゥルメントトラックを作成
8)VEPプラグインの「CONNECT」をクリック
9)先ほど設定したVEP Server側のインスタンスに接続する
接続できると「CONNECTED」と表示される
10)オーディオトラックに「Vienna Ensemble Pro Audio Input」プラグインをインサートする
12)これで設定完了
※注意事項
・VEPでエフェクトを通った音声は、DAW側のオーディオトラックではなく、インストゥルメントトラック(VEPプラグイン)に戻る。ソロやミュート、ボリュームのオートメーションなどの操作はインストゥルメントトラック側で行うこと。
・【重要】Vienna Ensemble Pro Audio Inputプラグインは、CubaseのASIO Guardと相性が悪く、該当するインストゥルメントトラックが非選択状態だとブチブチ音が途切れることがある。その場合は、「スタジオ」→「VSTプラグインマネージャー」を呼び出し、「VSTインストゥルメント」タブにある「Vienna Ensemble Pro」の「ASIO-Guard」を無効にしておく。
※オーディオエフェクトをVEP側にアサインするのは手順が面倒なのと、管理すべきトラックが2倍に増えるので、数多くのトラックで使うのはあまり効率的ではないと思われる。ただ、負荷はきちんと分散できるので、一部のセンド用FXトラックなどで激重なリバーブを使いたい、といったときには使えるかも。
※私の環境だと、Vienna Ensemble Pro Audio Inputプラグインを触ったとき、Cubaseごと落ちることが頻発するのでまだ怖くて実戦投入しにくい。VEP7はまだ出たばかりで不安定っぽいので、今後のバージョンアップを待ちたいところ。